先取特権さきどりとっけん

先取特権とは、法定担保物権の一種で、一定の類型に属する債権を持つ者に付与される、債務者の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利をいう。この先取特権には、一般先取特権と特別先取特権がある。一般先取特権には、共益費用の先取特権・雇人給料の先取特権・葬式費用の先取特権・日用品供給の先取特権があり、一般先取特権者には債務者の総財産が担保に供され、登記がなくても裁判所に申し出て競売の申立てをすることができる。特別先取特権には、不動産の先取特権及び動産の先取特権があり、このうち不動産の先取特権には、不動産保存の先取特権・不動産工事の先取特権・不動産売買の先取特権がある。